果てしなく広がるサハラ砂漠と世界遺産タドラルト・アカクスの岩絵(リビア)
東京での新型コロナの新規感染者が再度増加傾向にあり、東京アラートという警告が出され、都庁やレインボーブリッジなどが赤くライトアップされたというニュースを聞きました。
また、アメリカで人種差別の抗議デモの拡大やそれに乗じ暴徒化した輩が店等を襲撃し略奪を繰り返しているというニュースも、最近大きく取り上げられています。
どちらも、旅行者や旅行を計画している人びとにとってはマイナスというか、残念なニュースではないでしょうか。
素晴らしい建築物、文化、慣習等々触れてみたい、見てみたいものがあったとしても、今回のように新型コロナや、治安の悪化であきらめざるを得ないということは非常に残念で仕方ありません。
その代表のひとつがリビアだとたびはれは思います。
10数年前に訪問し、素晴らしい場所で是非再訪したいなと思っていますが、治安の悪化で、叶っていません。
今回は、そんなリビアの砂漠地帯の魅力を、当時の写真等でご紹介します。
目次
- リビアってどこにあるの?どんな国?治安は?
- リビアに行くとすればどうやって行くの?
- リビアのサハラ砂漠の魅力。
- 砂漠にはどうやって泊まるの?食事は??
- 果てしなく広がるサハラ砂漠と世界遺産タドラルト・アカクスの岩絵(リビア)のまとめ
リビアってどこにあるの?どんな国?治安は?
隣接する国はエジプト、チュニジア、アルジェリア、スーダン、ニジェール、チャド、北側は地中海なので、海を隔ててイタリアがあります。
たびはれが訪れたのは2007年。
まだ国旗が真緑で、最高指導者がいわゆるカダフィ大佐時代(参照:大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国 - Wikipedia)でした。
移動に制限や、ビザの取得に時間を要しましたが、まだ旅行に行ける時代でした。
イスラム教、アラブ世界の一員で、また地中海沿岸北アフリカの文化もあり、非常に面白い国の一つでした。
その後、2011年チュニジアでのジャスミン革命やエジプトでのエジプト革命が起こり、他のアラブ諸国に波及したいわゆる「アラブの春」により、カダフィ大佐が殺害され、1969年からの独裁的政治は終了しました。
しかし、その結果リビアが得たものは民主化という道ではなく、内戦という悲しい道でした。
2020年現在、外務省の危険情報ではリビア全土に一番高い危険度の「レベル4 退避勧告」が出されたままです。
5箇所もユネスコの世界遺産に登録されていて観光業も盛んだったリビアですが、内戦勃発後は、もちろん訪れるすべもなく、とても悲しいです。
ユネスコは5つの世界遺産をすべて危機遺産リストに登録したと発表し、今現在それらがどうなったか知りえない状況です。
内戦が原因でこのようなことになり、ただただ悲しい、、と同時に憤りを感じざるを得ません。。
リビアに行くとすればどうやって行くの?
カタール航空、エミレーツ航空といった中東系航空会社か、エールフランス、KLMオランダ航空、アリタリア航空といったヨーロッパ系の航空会社が首都トリポリ空港に就航していました。
現在はそのすべてが運休中です。
リビアのサハラ砂漠の魅力。
現在の状況を嘆いてばかりでは記事になりませんので(笑)、当時の様子を紹介します。
首都トリポリからセブハーへ国内線で飛び、四輪駆動車に乗って、サハラ砂漠に行きました。
そこからひた走り、アウィナートという小さな町のロッジに泊まり、その先がいよいよサハラ砂漠でした。
砂漠に入ると、まずごつごつした岩山群でした。
アカクス山中(タドラルト・アカクス)の岩絵
世界遺産にも登録されている岩絵群を見学。
狩をしているシーンが多く見られました。描かれている動物の種類が非常に豊富で、当時ここは緑豊かな土地で、何種類もの動物が生存していたことが伺えます。
しかしながら、時代は紀元前12,000年~紀元後400年のものと多岐にわたっています。
砂丘
アカクス山脈からどんどん奥に入っていくと、美しい砂丘が出てきます。
ただただ、走っているだけでもその美しさにうっとりしてしまいました。
とにかく、砂漠の中を走るだけでしたが、同じ形は一つと無い砂丘を眺めるだけで、心がワクワクする体験でした。
砂漠にはどうやって泊まるの?食事は??
宿泊施設はもちろんないため、現地のツアー会社がテントを用意してくれます。
大きな砂丘に囲まれて、風の影響がないようなところをキャンプ地とし、テントを張ります。
もちろんのことながら、お風呂には入れませんが、乾燥しているため、汗も乾きそこまで不快感は無かったと思います。
トイレ、、、もありませんので、お好きなところで!(笑)
食事は同行コックさんが作ってくれました。
朝昼はパンと具沢山のサラダ、夕食にはパスタやスープ、クスクス等、趣向を凝らした料理を振舞ってくれました。
砂漠に泊まるハードルを下げてくれるほど、快適で、楽しいテント泊でした。
果てしなく広がるサハラ砂漠と世界遺産タドラルト・アカクスの岩絵(リビア)のまとめ
昔の写真でしたが、リビアの砂漠ツアーの様子はいかがだったでしょうか。
当時も決して治安がすごく良いというわけではありませんでしたが、現地のガイドさんやドライバーさん、コックさん等スタッフのおかげで、非常に快適で、安全で楽しい旅行ができました。
内戦は現地リビアに住む人たちの問題であり、部外者が口をはさむことではないかもしれませんが、この風景、この体験が今ではできないかと思うと、残念であり、やはり争いというものは何も生まず無駄なものであり、甚だ憤りを感じるものでしかないと強く思います。
そして、どうか、いつの日か安心してまたリビアを訪れることができる日がくることを
願って止まないたびはれなのでした。